元気ですか〜?!
どうも、ろけねおです。
かなり久しぶりになってしまいましたが『We are STARDOM!!』を観ました。前回はシンデレラ・トーナメント2020の決勝戦などを観て、燃え尽きた感がありまして、
毎週録画しているのですが、観てませんでした。
久しぶりに観てみますと今回も素晴らしい。今回は岩谷麻優選手特集でした。

岩谷選手がシンデレラ・トーナメントを連覇して、白いベルトと赤いベルトの2冠王になった軌跡が観られました。
今ではWWEで活躍している2人のレスラーとの対戦で岩谷選手が一皮むけたみたいな話です。
この2人のレスラーというのは御存知、宝城カイリ(現:カイリ・セイン)選手と紫雷イオ選手のことです。
現在のスターダムのアイコンである岩谷選手がこれだけ凄い選手だということを表すための番組構成だったと思いますが、ただただカイリ選手とイオ選手の凄みやら素晴らしさばかりが目立って岩谷選手が霞んでしまいました。
宝城カイリ
スターダムを観始めたのは昨年のことで、そのときにはすでにカイリ選手もイオ選手もスターダムにはいなかったので、まともに試合しているのを観るのはこれが初めて(多分)でした。
まずは当時ワンダー・オブ・スターダムのチャンピオンで、WWE行きが決定していて、シンデレラ・トーナメントで準優勝した岩谷選手の挑戦を受けるカイリ選手の試合です。
けっして体格には恵まれていませんし、身体能力も高いというわけではないのですが、試合に安心感が漂ってました。この選手は間違いないみたいな雰囲気があります。
それは受けっぷりの良さがそう思わせるのです。
どう受けたら相手の技が映えるかというのをちゃんとわかっておられるように見えました。特に技をもらった時の表情が素晴らしいです。
この感じは今のスターダムでは朱里選手なんかがそうです。痛そう技はより痛そうに表現します。
受けが良いと、どんな選手が相手でもそれなりの試合にはなるので、安心感が出てくるのです。
だから、これからこの選手を売り出していきたいと考えたときにカイリ選手にぶつけると、その相手選手が実力以上に光るんじゃないでしょうか。こりゃWWEも欲しがるはずだ、と納得しました。
しかもカイリ選手の繰り出す技もいちいち正確でした。
スターダムの試合でちょっと気になるのは多くの選手のエルボーが雑ということでした。誰もが出す技であり誰でも出来る技で、序盤でも中盤でも終盤でも使える実に便利な技なんですが、それだけにどれだけ丁寧に出すかというところが重要な技です。
これが次に何の技に移行するかを考えてるときに繰り出しているのか、雑にエルボーを繰り出してしまう選手が多く、そこでちょっと試合のテンションが下がってしまいます。
カイリ選手にはそれがなかったです。一発一発しっかり打ち込んでました。そうすると相手の岩谷選手にも火がついて、熱い撃ち合いになるんです。感情が表に出しやすくなります。
試合には岩谷選手が勝ちましたが、試合をコントロールしているのはカイリ選手でしたし、格の違いがはっきりと示されてしまいまして、岩谷選手的には悔しい内容だったでしょう。
紫雷イオ
続きましてワールド・オブ・スターダムを懸けて、ワンダー・オブ・スターダムのチャンピオンである岩谷選手を迎え撃つ紫雷イオ選手との試合です。
「天空の逸女」なるキャッチフレーズでしたね。「100年に一人の逸材」棚橋弘至選手とならんで週プロの表紙になっていたような気がします。
女子プロレスのことをあんまり知らないボクですら、ずっと前から名前と顔が一致する選手でした。ただイオ選手を知らない時は「逸女」は言い過ぎだろなんて思ってました。
ところがどっこい、今回試合を観たら「天空の逸女」というキャッチフレーズが物凄いしっくりくるキャッチフレーズだったことに驚かされました。
たぶん、イオ選手は天才です。初めて武藤敬司選手や飯伏幸太選手を観たときの衝撃がありました。
カイリ選手同様、繰り出す技が正確であることももちろんなんですけど、どういうふうに体を動かしたらカッコよく見えるかがちゃんとわかってて、それを頭の中に描けて、その通りに身体を動かせるのではないでしょうか。
少し前に上谷沙弥選手がロープワークからのバック転からのドロップキックというのを見せて、あれはかつてイオ選手がやっていたムーブだという解説がありましたが、やっていることは同じなんですけど、切れ味が雲泥の差です。
あの感じでイオ選手と比べられたら上谷選手はキツいです。気の毒です。アレ出していちいちイオ選手の名前出されるならば、今は使わないほうが良いです。
それくらい動きのレベルが違います。
ムーンサルト・プレスの美しさは大げさでなく世界一でしょう。岩谷選手が今ムーンサルト・プレスを使ってますが、やめたほうが良いです。イオ選手のムーンサルト・プレスを観た後だと完成度の低さにガッカリします。
何より、カイリ選手の必殺技エルボードロップ、インセイン・エルボーと呼ばれているそうですが、この技もその空中姿勢の美しさには定評がありまして、あんなにキレイに飛べるのはカイリ選手だけなんじゃないかと思っていたのですが、イオ選手もなんなくやってました。
たぶんイオ選手は、他人の技でも一回見ればコピーできるんじゃないでしょうか。
さらには、イオ選手もまた受けっぷりが良いんです。岩谷選手がわりと無茶をするというか、向こう見ずな感じですから、たぶん受けるほうが大変なんじゃないかと思います。でも、それをしっかりやっておられたので、こりゃWWEも欲しがるはずだ、と納得しました。
どちらの試合もダイジェスト版でしたから、その素晴らしさの片鱗でしかないんでしょうけども、ここまで凄い選手だったとは知りませんでした。
大いに驚き、感動しました。スターダムにいた頃に観たかったです。
岩谷麻優
主役であるはずの岩谷選手ですが、どこを切り取っても2人との差が出てしまいまして、ちょっとかわいそうになるくらいでした。
でも、何もかも負けっぱなしというわけではなく、岩谷選手の柔軟性は遥かに2人を凌駕してました。それゆえに、カイリ選手もイオ選手も背中を反る技を繰り出して、岩谷選手がいかに柔軟であるかをアピールしていました。
その柔軟性がドラゴン・スープレックスを必殺技にしている理由ですし、この一点で押し切ってチャンピオンになったという感じでした。
スープレックスで言えば、イオ選手のスープレックスも素晴らしかったです。あえてなのか、元々そういう投げ方なのかはわかりませんが、岩谷選手とは違いノーモーションで下半身の力で投げきっていました。
あの感じなら、かなり大きい選手も投げてしまいそうです。岩谷選手くらいなら余裕でぶん投げてましたね。
同じスープレックスでも味付け違うとこんなに見え方が違ってくるんだな〜と感心しました。
上にも書きましたが、岩谷選手は現在ムーンサルト・プレスを使っています。でも、この試合ではフロッグ・スプラッシュを見せていました。
これが素晴らしかったので、むしろこっちをメインの空中技にして、ムーンサルト・プレスを奥の手にしたほうが良いんじゃないかと思いました。
また、2人は相手の攻撃を受けた時の痛みに歪む表情が良いんですけど、岩谷選手はエグい技が決まったときや相手を圧倒した時に見せるニヤリと笑うのが印象的で、普段は天然で純真無垢な感じなのに、心の奥に悪魔が住んでるような感じがして、ゾクゾクします。
アレが岩谷選手をスターダムのアイコンにしているんじゃないでしょうか。
あんなに素晴らしい試合をしていたのに、今よりも動員が少なかったんですよね?プロレスファンであるボクですら知らないわけですから、一般の人はもっと知るはずがありません。
観ていただけさえすれば、多くの人を魅了できるものであると改めて思いました。今後もスターダムを応援していきます。
最後に両方の試合ともに解説がブル中野さんでした。
みんなのお母さんみたいで良い解説でした。正直言いますと、今の解説の人達よりもボクは好きです。2回に1回くらいはブルさんを呼んで下さい。
それではまた。
ありがとう!