元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
『レスリングどんたく』シリーズの間にある謎のビッグマッチ『SENGOKU LORD in NAGOYA』がいよいよ近づいてまいりました。
カードを見てみますと『レスリングどんたく』の前哨戦でありながら、メインにIWGPインターコンチネンタル選手権試合を持ってきて、飯伏幸太選手を主役にしてどの程度盛り上がるのかを試すような大会に思えます。
NEW JAPAN CUPで主役になるだろうと思っていたのですが、少し後ろにズレていましたね。
そこで今回はメインの飯伏幸太 vs ザック・セイバーJr.について考えてみます。過去の試合を改めて見直してみました。
1:2017年7月21日・G1クライマックス27
2人の初対決は2年前の夏。G1クライマックス27でのことでした。
このときは飯伏選手がシットダウン式ラストライドで勝っています。
まだTAKAみちのく選手のおしゃべりはなく、ザック選手のタイツは赤でした。
今では飯伏選手の打撃 vs ザック選手のサブミッションという構図がおなじみですが、このときはまだそこまでハッキリとしたコントラストは観られませんでした。お互いの領域にお互い踏み込んでいる印象です。
飯伏選手の打撃にザック選手は打撃で対抗してますし、ザック選手のサブミッションに対して飯伏選手はパワーや投げで対抗して簡単には極めさせません。
飯伏選手の飛び技に対してザック選手のサブミッションが炸裂するというシーンは、やはりインパクトが大きいです。
飯伏選手がリープフロッグで飛んだ足を捕まえてジャパニーズ・レッグロール・クラッチ・ホールドで固めたシーンや、逆にザック選手の回転エビ固めをフットスタンプで切り替えしたのもはスッカリ忘れていたのでびっくりしました。
このときはまだカミゴェという名前がなかったただのヒザ蹴りが、バックスライドからの移行で炸裂しています。今はクロスアーム・スープレックスから移行する形が定番になっていますが、バックスライドからの移行も良いですね。
最後は三角締めを持ち上げてのシットダウン式ラストライドがフィニッシュでしたが
まるでエビ固めで固められてしまったかのように丸められて、これじゃ返せんわな、という感じの決まり具合です。
サブミッションが猛威を振るう前に力でねじ伏せた試合でした。
2:2018年3月15日・NEW JAPAN CUP 2018
ザック選手が優勝したNEW JAPAN CUPです。
初対決とは打って変わって打撃 vs サブミッションのコントラストがくっきりしている試合でした。
前回はサブミッションが極まり切る前に逃げていた飯伏選手でしたが、今回はあまり逃げられません。飯伏選手がどうこうというよりも、ついにザック選手が本領を発揮しだしたような印象です。
初対決では炸裂したバックスライドからのカミゴェ、とクロスアーム・スープレックスからのカミゴェはかわされて、シットダウン式ラストライドはキックアウトされてしまいまして、こりゃ負けるわな、という展開で
最後は卍固めからジム・ブレイクス・アーム・バーに移行して、動けなくなったところでレフェリーが止めました。
ザック選手のサブミッションに対して飯伏選手が手も足も出ないという印象を受けまして、初対決のときよりも飯伏選手が弱く見えました。
3:2018年7月15日・G1クライマックス28
3回目の対決はまたしてもG1クライマックスです。2年連続同じブロックだったんですね。
この試合ではさらにザック選手のテクニックが研ぎ澄まされています。序盤ではガードポジションの飯伏選手の足のクラッチを足で解いたり、蹴り足を掴んでのアンクル・ホールドからスープレックスで投げたり、
カミゴェに合わせてヒザを出して止めたりと様々な美しいテクニックの数々に惚れ惚れします。
試合を重ねるごとに新たな攻め方を見せるザック選手に対して、飯伏選手は基本的には同じ攻め方です。
三角締めをシットダウン式ラストライドで返すというようなパワーでサブミッションを潰して打撃を当てるの繰り返し。
なので、内容的にはザック選手に終始圧されています。終盤カミゴェがなんとか炸裂させたので勝てたというような印象でした。飯伏選手のほうがやっぱり弱く見えました。
4:2019年3月16日・NEW JAPAN CUP 2019
この2人の一騎打ちはG1とNEW JAPAN CUPでしか観られないレアな対戦であることがわかります。4回目は記憶に新しいついこの前のNEW JAPAN CUPです。
この試合でも飯伏選手は基本的にやることは同じでした。
パワーでサブミッションを抑えて、打撃戦に持ち込むわけですが、ここにきてついに「キレた」顔になりました。やっとザック戦で本気になったという感じでしょうか。
でも、それはザック選手としてはむしろ待ってましたという感じで、状況が変わることはありません。打撃には対抗出来ますし、大振りの打撃はサブミッションチャンスになります。ザック選手の思う壺、やぶ蛇でした。
ザック選手はこの試合でも新たな引き出しを開けてみせます。この技のようななんだコレ?という技を出したり、2人の一騎打ちで初めて飛び出した、人でなしドライバーをヨーロピアン・クラッチで返したり、カミゴェをオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスで切り返したりと変幻自在です。
最後は動けなくなってしまいました。
4試合続けて観てみますと、飯伏選手がほとんど何も変わっていないことに対して、ザック選手は試合を重ねるごとに少しずつ工夫が見られます。とても研究熱心であることが見て取れます。
逆に、何をしてくるかわからない、どんな技を繰り出してきても不思議じゃない、危ない雰囲気が飯伏選手の魅力だと思うのですが、ザック選手を前にすると決まったことしかやれなくなってしまっているように見えます。
ザック選手のサブミッションから逃げることに頭を使いすぎて、武器である自由な発想をさせてもらえないのでしょうか。飯伏選手からすれば最悪の相手と言えます。
過去の対戦成績は五分五分ではありますが、飯伏選手には全く余裕はありません。
そして次回、5回目の対戦は飯伏選手がチャンピオンとして挑むビッグマッチのメインイベント。G1でもNEW JAPAN CUPでもない飯伏選手を持ち上げるためのビッグマッチです。
これまで戦績は勝ったり負けたりを見事に繰り返しているので、次は順番で言えば飯伏選手が勝つ番です。ただし、しょうもない勝ち方をしてしまってはせっかくベルトを巻いたのに、せっかくケニー・オメガ選手と離れたのに、価値を落とすことになってしまいかねません。飯伏選手自身の価値だけでなく、インターコンチネンタルの価値も落ちるでしょう。
ま、インターコンチはそもそも価値があるのか無いのかよくわかりませんが・・・。
オカダ・カズチカ選手やSANADA選手とは違った、飯伏幸太選手らしいザック攻略法をしっかり見せての勝利を期待します。内藤哲也選手を破ってチャンピオンになったという重責を力に変えて、一皮むけて欲しいです。
ザック選手のほうが好きですが、今回は飯伏選手を応援します!
それではまた。
ありがとう!