全てはプロレスである!

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プロレスについての持論を展開しつつ、時々脱線するブログです。プロレスを知らない人でもわかるように心がけます。

『猪木伝説の真相 天才レスラーの生涯』読書感想文

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

 

立ち読みで済ますつもりがやっぱり買ってしまいました。

僕は長州力さんが好きになってそこからプロレスファンになったわけですから、アントニオ猪木というレスラーは長州力の前に立ちはだかる最大の敵、ラスボスなわけです。だから、嫌いになってもおかしくないのですが、好きなんだな〜とこの本を読んで、今更ながら気が付きました。

 

少し前に久しぶりに猪木さんをテレビで観ました。

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そのとき、さすがの猪木さんも今や76歳。ときどきろれつが回らないのような感じになっていて、そう遠くない内に猪木さんとのお別れがやってくるんだな、と思ってしまいました。

 

そんな気持ちがどこかに残っていたから、再び猪木さんを感じたいとこの本を買っちゃったのかも知れません。

 

猪木さん本人と、猪木さんに関わった人たちが猪木さんについて話してまして、どれもこれも味わい深いし、その時代その時代の猪木さんがいて、本当にシビレます。今や現役当時の猪木さんを知らない人のほうが多いと思いますが、知らない人ほどこれを読んで猪木さんをちょっとでも知ってほしいです。

 

こんな人、ホントにいるの?と思うような人生を歩んでおられます。これぞスーパースターです。

 

それではこの中から特に好きなエピソードをかいつまんで振り返ってみます。

前田日明さんの話

どれも詳しいことは書きませんが、バツグンですのでぜひ読んでくださいね。

 

なんとなくですが、最近の前田さんは猪木さんを批判するよりも賞賛することのほうが多くなってきたような気がします。そもそもそんなに批判してなかったのかも知れませんが、顎にハイキックを見舞ったインパクトが強すぎて、前田さんは猪木さんとは対峙する人とかってに思っているのかも知れません。

 

猪木さんは凄いと語っておられる中、髙田延彦 vs ヒクソン・グレイシーの話が出てきて、高田さんがヒクソンにビビってたから負けたというような話をされます。

 

高田さんの敗戦後、帰りに金髪に染めた元巨人軍の元木大介さんを見つけて

『何だこの野郎』と思って蹴っ飛ばしてやろうかと思った

というのです。なぜ金髪の元木さんを蹴飛ばさなければならないのか、さっぱりわかりません。高田さんの不甲斐なさに腹を立てているなら、髙田さんに似た容姿の男を蹴っ飛ばしたくなったとか、ヒクソンさんに似た男の容姿の男を蹴っ飛ばしたくなったとかなら、まだわかるのですが、どっちも金髪ではありません。

 

このとき山本宣久さんが止めたから、元木さんは何事もなかったそうですが、その後にまた金髪の男が現れて、それが高橋義生さんでまた腹が立ったというのです。1ミリも共感できない話を唐突にぶっこむのも前田さんの魅力です。

武藤敬司さんの話

武藤敬司選手って天才と呼ばれますが、話を聞いているとプロレスに関しては実に論理的でひらめきにばかり頼っている選手ではないことがよくわかります。ひらめきと論理が絶妙にブレンドされることによって、武藤選手のプロレスは面白いものに仕上がっているんだな、と気がついた次第です。

 

この本の中では、プロレスラーアントニオ猪木の魅力を分析しています。 

根底はアメリカンスタイルなんだけど、リアリティという部分を追求したのが、猪木さんのプロレスだよね。

また

正直、猪木さんは運動神経だけでいったら、めちゃくちゃ悪いよ。(中略)でも、プロレスは運動神経だけじゃないんだよ。(中略)意外とドン臭いほうがリアリティがあって、観客の心に届くんだよな。

と仰っています。

 

オカダ・カズチカ選手を観て、またプロレスファンに戻ったので、驚異の身体能力があるからこそ素晴らしいなんて思っていたりしたのですが、猪木さんがドン臭いからこそリアリティが出せたという話は、なるほど〜と思わせました。

 

今のプロレスラーの動きがあまりに洗練されすぎているからリアリティが薄れてしまったのかも知れない、リアリティが薄れてしまったから、総合格闘技とすみ分けが出来るようになったんだ、と考えさせられました。

 

さらに武藤さんは

猪木さんはプロレスの基本でもあるやられっぷりもいいんだよ。(中略)やられてる猪木さんて、すごく哀愁があって、俺は好きだな

と語っておられます。

 

先日奇しくも上村優也選手のやられっぷりの素晴らしさについて触れましたが、

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武藤さんもプロレスラーに大事な要素には「やられっぷり」という項目があるとおっしゃっていることに共感しました。

 

内藤哲也選手も実にいいやられっぷりを見せてくれます。スターになる選手というのはそういうのをちゃんと持っているんです。

北沢幹之さんの話

冒頭にやっぱり猪木さんが好きだということに気がついた、なんてことを書きました。それは北沢幹之さんの話を読むのが、好きだからです。

 

北沢さんの現役の頃は全く知らないんですが、猪木さんの話となると北沢さんのインタビューがよく出てきます。その時、いつも「猪木さんはとにかく強かった」という内容しかお喋りになりません。

 

若き日の猪木さんの近くにおられた方ですから、猪木さんのダメなところ、弱々しいところなどもきっと知っておられるのでしょうけども、そういうことは僕の知る限りでは、一切おっしゃられたことはありません。

 

猪木さんの悪口を読みたくて、本を開いた人にとっては物足りなさを感じるかも知れませんが、「猪木さんはとにかく強かった」話を読んで嬉しくなっちゃう自分がいます。猪木さんがホメられて、嬉しいのです。

 

あ、僕はやっぱり猪木さんが好きなんだ、と気がついた瞬間です。

 

今回のホメっぷりも素晴らしく、こんなこと言っちゃって良いのかな〜と心配になることまで仰ってます。

実はね、猪木さんがアメリカに行く前にオヤジ(力道山)とスパーリングをちょっとやったんです。だけどオヤジは猪木さんに勝てなかったですね。ひっくり返して押さえたら、オヤジが猪木さんの腕を掴んで『これ以上やるな』と合図した。すぐ終わりましたね。

アメリカに行く前ってまだまだ若手の頃ですよね。このとき、既に力道山先生を寄せ付けなかったというのは、北沢さんも力道山先生のお弟子さんじゃないのかな?それなのに、いくら猪木さんが好きだからってこんなこと言っても良いのか?と思いました。

 

心配にはなりましたが、なんか嬉しかったです。

 

北沢幹之 - Wikipedia

 

さて、暗黒時代の新日に関わった人のことをよく思っていなかったのですが、これを読んで藤田和之選手やサイモン・ケリーさんの印象が変わりました。いろいろあったんだな〜と。

 

猪木さんを知らない人もよく知っている人も是非読んでみて下さい。

 

それではまた。

ありがとう!


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