全てはプロレスである!

全てはプロレスである!

プロレスについての持論を展開しつつ、時々脱線するブログです。プロレスを知らない人でもわかるように心がけます。

『最強レスラー数珠つなぎ』(中嶋勝彦編)尾崎ムギ子 読書感想文12

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

 

今回は『最強レスラー数珠つなぎ』の

中嶋勝彦編の感想です。

中嶋勝彦

出典:プロレスリングNOAH公式ウェブサイト

やっぱり中嶋選手のこともよく知りません。すごく若くしてデビューしたというイメージがずっとあるために、僕の中では永遠の若手みたい感じだったのですが、今ではNOAHを代表する選手の1人なんですよね。上の写真見て、随分大人になったな〜と親戚の子を観るみたいな感じでした。

 

前回の鷹木信悟選手と同年デビューということで、

www.loca-neo.com

いよいよベテランの域に入ってきて、もしかすると、今が一番脂が乗っている時期、全盛期なのかも知れません。中嶋選手を観るなら、今かも知れません。

なんでよけるかなあ!問題

このインタビューの冒頭に中嶋選手のタイトルマッチで、挑戦者のモハメド・ヨネ選手のキン肉バスターを受けなかったことを、お客さんが批判した話が出ています。

 

1人のお客さんが中嶋選手に対して「なんでよけるかなあ!」と言ったそうです。それを聞いた著者の尾崎さんはなぜか「プロレスをわかってねえな」と批判されたことを思い出したそうです。

 

僕は「プロレスをわかる」というのがどういうことなのかを中嶋選手を通じて理解していく展開を想像したですが、全然そういう話にはなりませんでした。それはちょっと残念でした。

 

プロレスのなんたるかなんて、レスラーの数だけあるでしょう。何十人、何百人と取材してもわからないんじゃないでしょうか。これだなってフィットする応えがあれば、それを自分の答えにすれば良いんじゃないでしょうか。

 

それに「なんでよけるかなあ!」と叫んだ客こそ、むしろプロレスをわかってないんじゃないかと思います。単純にヨネ選手のファンで、ヨネ選手が勝利を願っただけなら良いんですが、これが中嶋選手がプロレスをわかっていないと批判しての言葉だったら、間違いです。中嶋選手はよけて当然です。

 

この日、中嶋選手は防衛したのです。キン肉バスターはヨネ選手のフィニッシャーです。だったら、当然もらったら終わりです。中嶋選手の防衛が前提ですから、キン肉バスターをもらったらキックアウトしたら、ヨネ選手はさらにその上を行く技を出さなくてはいけません。いや、用意しておかなくてはなりません。

 

わかっているプロレスファンなら、キン肉バスターが決まらないことで、ヨネ選手の負けを受け入れるものです。返し方がしょうもなかったのかも知れませんが・・・。

 

かつて四天王プロレスは、フィニッシャーが決まっても試合が終わらない試合をしてました。そのため、たとえばタイガードライバーがフィニッシュのところ、タイガードライバー’91をフィニッシュにしたり、タイガースープレックスがフィニッシュのところ、投げっぱなしタイガースープレックスから果ては断崖式タイガースープレックスと、より危険なほうへ危険なほうへ技は進化?していきました。

 

その結果、どんどん受け身が取れそうにもない技ばかりがもてはやされるようになりました。体重が軽くて体の柔らかい傾向のある女子の選手は特にエグくなっていきました。そしてその傾向をファンも喜んでました。今やこんなことを書いてる僕だって当時は喜んでました。

 

その結果、それだけが原因ではないでしょうけど、受け身が上手いと言われていた三沢光晴さんが試合中にお亡くなりました。

 

今はSANADA選手がかつて言ったように、頭から落とすだけがプロレスじゃないと思うようになりましたので、フィニッシュ技をより危険なほうへエスカレートさせることが、プロレスを面白くすることではないと思っています。いかにそのフィニッシュに説得力をもたせる組み立てができるか、そこにレスラーの腕の見せ所があり、僕はそこを味わいたいです。

 

また「なんでよけるかなあ!」を聞いて「プロレスをわかってねえな」と聞こえたのなら、それは被害妄想です。まるでプロレスがわかっていなければ観ちゃいけないみたいに言う古参のプロレスファンもいますが、僕はわかっている必要はないと思っています。

 

プロレスは面白いか面白くないかで判断すれば良いんです。ファンそれぞれの楽しみ方があって良いんです。こうでなくてはいけないなんてことないんです。

 

さらに、ここまで個性豊かなメンバー相手にインタビューをしても全然脱線しないでインタビューを終えてしまうというのは、プロレスをわかってる風味の枠の中だけで、インタビューしてきたからなのではないかとも思えました。

 

わかってないならわかってないなりにガンガン行けば良かったのに、なんとなく中途半端に知っちゃっているものだから、いろんなところに気を使ってしまったような感じに受けました。

 

そういう気遣いができるからプロのライターさんということなんでしょうけど、プロレスラーは受けることに関しては、どの分野の人にも負けないはずですから、ガンガン行って欲しかったです。

 

そもそも一歩踏み出しから佐藤光留選手が絡んでくれたはずなのに。インタビューした全員にいちいち怒られるくらいでちょうど良かったんじゃないでしょうか。怖いでしょうけど。

中嶋選手はハングリーだ

中嶋選手の話とは関係ないことが長くなってしまいました。

 

中嶋選手がプロレスラーになったのは、家が貧乏でした。学校行く暇があったら早くお金を稼いで、少しも暮らしを楽にしたいという気持ちでプロ格闘家になろうと、最初にリングスに挨拶しに行きました。それがたまたま入団する前にリングスが解散してしまい、たまたま次に縁があったのがプロレスだっただけ、という感じでした。

 

近頃に珍しくハングリーなんです。そりゃそんな人、強いですよ。もうオレにはこれしかないという背水の陣でプロレス界に入ってきたわけですから。辞めたってどうにかなる人とは違います。

 

中学生で中嶋選手がWJに入団したときのことは話題になりましたので、よく覚えてます。でも、すぐやめちゃうだろうな〜と思ってました。まさかこんなに続けてしっかりチャンピオンになっているなんて、思ってもみませんでした。

 

ただ、現状NOAHはどうなんでしょう?盛り上がっているのでしょうか?このインタビューを受けた時点で、今後の目標をNOAHを盛り上げることだと仰ってます。かなり苦労してる感じなんで、NOAH、盛り上がって欲しいですね。

強さとは?

中嶋選手に強さとは何か?と尋ねると、

痛みの数だと思います。

と答えておられます。痛みに耐えて、それを乗り越えた向こうに強さがあると。強さは痛みの数によって決まる、人より痛い思いをしてきた人ほど強いというわけです。骨も折れるほど強くなるって言いますし、心もまたつらい思いをたくさんしてきた人ほどタフになるように思います。

 

そして、中嶋選手自身は小さい頃から貧乏だったこともあり、散々痛い思いをしてきたので、強さには自信がありますよと言っているようでした。

僕がいちばんプロレスって素晴らしいなと思うのは、痛みを人に伝えられるところなんです。

中嶋選手はこうも語ります。僕らファンは、痛みに耐えて闘う姿に感動して、プロレスラーの耐える痛みに比べりゃ軽いもんだ、と思えたり、痛みに耐えた先に喜びが待っているんだから、くじけずにがんばろうと思えたりするんです。

 

プロレスラーに勇気をもらっているんです。

 

プロレスをわかってなければ、勇気はもらえませんか?いや、そんなことはない。リング上の男たちが痛みに耐えて闘っていることが認識できれば、それで良いんじゃないでしょうか。

 

観てる側は何も考えず、ありのまま受け取れば良いんです。

 

それではまた。

ありがとう!


プロレスランキング