元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
初めてAmazonで映画のレンタルをしました。
実は時間を潰さなくてはいけないことがありまして、久しぶりにネットカフェに行きました。特に読みたいマンガがあるわけでもなく、ただすることもなく歩き疲れたので仮眠を取ろうと入ったわけですけども、せっかく目の前にPCがあり、映画なぞ観られるわけですからコーヒーでも飲みながら映画でも観てうたた寝ようと適当に選んだのが『日本で一番悪い奴ら』でした。
しばらくウトウトしながら観てたのですが、だんだん面白くなって来てしまいまして、寝るのを忘れて見出したら、時間になりネットカフェを後にしなくなってしまいました。ちょうど半分くらい観たところでやめちゃったので、後にどうなったのかがず〜っと気になっていたのです。
実在の事件に基づいたフィクション
観る前にどんな話なのかのほうが気になってしまい、少し調べてみるとこの映画は実在の事件に基づいたフィクションであることを知りました。
これが実際にあった事件に沿ったものだということに驚きました。
この映画の主人公のモデルになった人は、今は罪を償って八百屋+探偵をやっておられるそうです。さらにこんな本も出しておられます。
この映画の原作本も元ネタです。
こちらが原作本です。
この映画を稲葉さんもご覧になったそうで、「おもしろかった」とか「よくできてる」とか言っておられるところをみると、そこそこリアルに描かれているのかな〜と思わせます。
さらにはかつて警察官だった人で、この映画を観た人たちが
かなりリアルに描かれている上に、なにも北海道警察だけの話じゃなく全国の県警がこんな感じなんて言う人もいて、おいおい日本の警察はどうなってんの?と驚き、ビビります。
これがリアルに会った話をほんのりフィクションに仕上げたドキュメントに近い映画に仕上がっているということをわかった上で観ると、最初ウトウトしながら観たときとは違って迫力が増しました。
なんだかとっても楽しそう
主人公は実にマジメで、北海道の治安を守るために奮闘するのです。それは覚醒剤所持と使用で逮捕されて、刑務所に送られてからも同じで、正義のための活動であると信じ切っているのが怖いです。
警察は、拳銃が街中で使われたら危ないので、拳銃を取り上げようとするわけです。そうこうしてるうちに、警察のすんごく偉い人が打たれるという事件が起こるわけです。そうなると、警察の拳銃の取締が甘いからそんなことになるんじゃないの?という流れができてしまっては困るので、拳銃をより多く取り上げようという活動が盛んになるのです。
そこで主人公は先輩のアドバイスに従ってヤクザの人に拳銃などなどに詳しい人に自分の情報提供者(これを劇中ではSPYの頭文字を取ってS(エス)と呼んでいました)にお金を払って、拳銃や拳銃を持ってる人の情報を集めてきてもらいます。
犯罪によって点数が付けられてまして、毎月捜査員は◯◯点を目標に頑張ろうと営業のノルマみたいなのがありまして、ノルマ達成のためには手段を選ばないのです。で、上に書きました通り警察のすんごく偉い人が打たれちゃったので、拳銃をいっぱい持ってきた人が素晴らしいとなるわけです。
そこで主人公とエスたちが大活躍。自分たちが北海道の治安を維持しているんだという気持ちですから、とっても楽しそうなのです。仕事で成果を出すと主人公に女性も近寄ってきて、とっても充実した日々が訪れます。
エスのパキスタン人・ラシードの作るカレーもとってもおいしそうです。
でも、つまりはお金で街中にある拳銃を集めてきてるみたいなものですから、そのうち主人公の資金繰りがキツくなってくるわけです。営業で言えば、ノルマ達成のために自分で売ってる商品を自分で買ってるみたいなものでしょうか。
お金がなくなってくると、段々雰囲気が悪くなってくるのです。
笑いながら観ていたけど笑えない話
お金に困った主人公は、覚醒剤を売ることでお金儲けをします。これがもうムチャクチャ儲かるわけです。マンション買ったり、外車買ったりと我が世の春といったおもむきで、これまた楽しそうなので、笑いながら観ていたのですが、警察官が覚醒剤売ってるってムチャクチャです。仕事で押収した覚醒剤を売ったりするわけですから、元手がかからないわけですから、売れた分がそのまま儲けになるわけです。笑いが止まりません。
ところが1人のエスが裏切って覚醒剤を持って消えちゃったから大変。そこから、ものすごいスピードで主人公は転落していきます。
さんざん調子に乗っていた人が、罰を受けるというか、そのツケを払わされているというか、こういう場面って普通胸がスッとするという感覚になるものです。散々、街に覚醒剤をバラまいてきて、治安維持どころか真逆の方向に行動していたわけだから、当然の報いだわなとなるところです。
ところが、何しろ主人公は純粋に自分は正義の味方で、北海道の人の安全を守るために拳銃を一聴でたくさん摘発するために日々活躍しているつもりでいますから、この見事過ぎる転落っぷりが若干気の毒で、笑えなくなってきます。
ついには自分で覚醒剤を使ってしまうし、仲間も誰もいなくなってしまいます。主人公はかつて北海道警察の柔道部を優勝に導いた柔道の猛者であるにも関わらず、補導した柔道少年にいとも簡単に雪の上に投げられてしまいます。何もかも失った象徴的なシーンでした。
結局、北海道警察の上のほうの人は誰一人逮捕されていないそうで、『日本で一番悪い奴ら』は警察ですと、言い切っているかのようでした。
よくヤクザのお宅に警察の人がいっぱい入っていくところをテレビで観たら、どっちがヤクザでどっちが警察なのかわからない人ばっかりです。
これを観るとヤクザの方たちは、自分たちがヤクザであるということをパッと見てわかるようにしておかないと成り立たない商売なのでそういう服装や言葉をお使いになっているわけですし、まさか自分たちのやっていることが正義のためとは思っておられないでしょう。自分たちがアウトローの人間であることは充分わかっておられての日々の活動なわけです。
ただ、警察の人たちは自分たちは市民の味方、正義の味方であり、街の治安維持のために体を張っているというふうに思って活動しているでしょうから、治安維持のためには多少の違法捜査は仕方がないと、俺達が守ってやらなきゃもっとヤバいことになるんだぞ〜と、考えているんだろうな〜と思わせて、ヤクザの人たちよりたちが悪いんじゃないかと思えてきます。
『探偵はBARにいる』という映画がもうすぐ公開されますが、
過去の2作品を観て、僕は寒いのも嫌いだし、雪も嫌いだから、雪の降ってる札幌になんか100%行かないつもりでいたのを、札幌なら行ってもいいかなという気持ちにさせました。
しかし、この『日本で一番悪い奴ら』を観て、札幌は怖いところだなとちょっと思うようになってしまいました。やっぱり寒い時には行きたくないです。
それではまた。
ありがとう!