全てはプロレスである!

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プロレスについての持論を展開しつつ、時々脱線するブログです。プロレスを知らない人でもわかるように心がけます。

三沢光晴的棚橋とジャンボ鶴田的永田:棚橋弘至 vs 永田裕志 4.13 Circuit 2007 NEW JAPAN BRAVE 観戦記

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

 

今回も昨日に引き続きまして2000年代のプロレスを勉強するために観たことのない試合の観戦記を書きます。

IWGPヘビー級選手権試合:棚橋弘至 vs 永田裕志

出典:新日本プロレスワールド

今回は2007年4月13日に行われたIWGPヘビー級選手権試合、棚橋弘至 vs 永田裕志です。

実況などからシチュエーションを汲み取ろう

このカードがどういうシチュエーションで組まれたのか。これはプロレスにとってはかなり重要なことです。

 

情報は実況や解説の人から取っていきます。

 

まず永田選手はこの年のニュージャパンカップに優勝して、IWGPヘビーの挑戦をすることになったということです。

 

このとき永田選手は39歳。解説の柴田惣一さんは最後のIWGP挑戦とおっしゃてますから、最多防衛回数は誇っているものの棚橋選手が中心のリングであることが伺えます。 ただ実際は、この試合は最後のIWGP挑戦にはなっていないようです。

 

入場の時に実況アナが、永田選手のことを徳川家康になぞらえて、棚橋選手のことを織田信長になぞらえて紹介していましたが、それじゃ永田選手が勝っちゃうんじゃんと思ってたら、本当に永田選手が勝ちまして、なんかガッカリしました。

 

実況アナが結果を知った上で実況していたとは思えませんが、天下統一目前で滅んでしまった織田信長を現チャンピオンになぞらえるのはどうかと思っちゃいました。

 

永田選手は今ではコンディションの良さを褒められるばかりですが、この試合を観るとなるほど言いたくなるのもわかるなあとなりました。

 

現在51歳の永田選手とこの試合で39歳の永田選手は動きに大差ないんですよね。

 

多少、スピードはあるような気がしましたが、ロープワークやコーナーからコーナーに走る速度はそもそもそんなに速くなかったんですね。

 

つまり少なくともIWGPヘビーを戴冠した39歳時のコンディションを今も維持しているということになるわけですから凄いことです。

 

それしか褒めるとかないかい!とか言っててごめんなさい。

 

試合が始まりますと永田選手への声援のほうが大きいんです。

 

シチュエーションとしては現エース(棚橋選手)vs 旧エース(永田選手)なので、現エースに声援が集まりそうな気がしていました。

 

棚橋選手の立ち振舞がどことなく小生意気な感じに見えます。これが癇に障るのかな?と。

 

そんな棚橋選手も31歳ですから、決して生意気な若手という感じではないのですが、お客さんがなんとなくいけ好かないという気持ちになったんでしょうね。

 

さらに新日的価値観でいうと、チャラチャラして見える棚橋選手より永田選手のほうが応援しやすいはずです。

 

声援が集まるのも致し方なしです。

 

実況では2回ほど永田選手のことを長州力さんから「天下を取り損ねた男」といわれたと紹介していました。しかも永田選手が天下を取り損ねたという意味がわかっていないとまで言われてました。

 

いくら何でもそこまでバカじゃないだろうと、アンチ永田であるボクでも思いました。

 

失礼なアナウンサーですな。このアナウンサーもテレ朝の人かな?テレ朝のアナウンサーには、どうにもレスラーに対するリスペクトが足りない、プロレス愛に欠けた人が多いです。

 

また安田拡了さんの解説がホント嫌いです。ボクには常に的外れで、自分の思い込みばかりで実に耳障りです。

 

ちなみにボクが思うところの「天下を取り損ねた」の意味は、総合格闘技にお客さんを持っていかれたことを指していると思っています。

 

チャンピオンになったことは関係なく、永田時代に動員が減ったという意味です。

ジャンボ鶴田的永田裕志

以前から何度も永田選手が好きじゃないと書いてきましたが、ヤングライオンの時からあんまり好きではありませんでした。

 

それはジャンボ鶴田さんに似ていると言われててボクもなんとなくそうだなぁと思ってしまったからです。

 

アマレス出身で美しいバックドロップの放つところから似てると言われたのかも知れませんが、ボク的に闘志を感じない顔、どこか気が抜けてるように見える顔の感じが似てると思ってました。

 

天龍源一郎さんが「ジャンボを本気にさせる」と天龍革命をスタートし、時々ですが鶴田さんが本気になった時はビックリしました。

 

こんなに鶴田さんって凄かったんだな、と。

 

本気になって初めて凄さがわかったわけですが、永田選手にもどこか「風呂に浮いているヘチマ(天龍さんが鶴田さんのことを喩えた名言)」感を感じてしまい、本気になってるところを観たことがなかったので好きになれなかったのです。

 

この試合の永田選手は、超世代軍を結成して三沢光晴さんが立ち向かってきた頃の怪物と呼ばれた頃の鶴田さんが重なりました。

 

格が違うとばかり余裕を見せつけた試合運びをしていたのに、いい打撃が入ると急に本気になってレフェリーを突き飛ばしてキレた感じで反撃に転じるところにそれを感じました。

 

でも、これは「私は今怒ってるんですよ」の表現で、生の感情じゃないように見えてしまうところが怪物の頃の鶴田さんっぽかったのです。

 

アントニオ猪木さんは、この怒りの表現が抜群に上手でした。だから、猪木さんの反撃にはボクらも燃えました。

 

そして、この怒りの表現こそストロングスタイルの根幹だと思います。

 

その怒りの表現が永田選手は下手なんです。

 

顔芸で終わってるような感じです。じゃあアレはどうしたらええんや?と言われてもボクにもわかりません。そんな顔に見えてしまうんだから仕方がないと言ったところです。

 

のちに白目を剥くことになるアームブリーカーですが、あれは猪木さんがかつてアンドレ・ザ・ジャイアントからギブアップを奪った技なんですよ。

 

あれをやって笑いが起きるなんて、新日のリングでやったら一番ダメことなんです。

 

でも、それが永田選手の個性になっているところが、ボクが好きになれない部分であり、そして鶴田さん的なところなのです。

 

バックドロップは計3発出したんだったかな?

 

どれもプロレス教科書があったら載せたい見事な技でした。

 

こんな美しいフィニッシュを持っているのに試合が爆発しきれていない(お客さんが少ないというのもあるでしょうが)のは、そこに至るまでに感情が表し切れてないところと、鶴田さんほどバックドロップ以外の技に凄みがないということなんです。

 

暗黒時代にはなるべくしてなったんだなと思っちゃいました。

三沢光晴的棚橋弘至

逆に棚橋選手には、超世代軍を結成したばかりの三沢さんが重なりました。

 

ま、ちょうど今その頃の全日本プロレスのことを書いた本を読んでるというのもあるんですがね。

 

チャンピオンなのが棚橋選手のほうなので全然違うんですが、永田選手の力を最大限に引き出して、その攻撃を全部受けて、その上で倒してやろうという気があるように見えました。

 

今ではほとんど見ることがない右の張り手を連発するシーンがありました。左でも後藤洋央紀選手の顎を砕いたわけですからその威力たるやエグいもんがあると思われます。

※棚橋選手が単に左利きだったらなんのこっちゃですが・・・。

鶴田さんを本気にさせた上で勝ちたいという三沢さんのエルボーと重なったんです。

 

結果負けちゃったんですが、もう格は俺のほうが上だという印象を付けてやろうとしていたように見えました。

 

自分がIWGPヘビー級のチャンピオンなのに、永田選手が【ミスターIWGP】と呼ばれていることに不快感を表していたそうですから、そういう闘い方になります。

 

この試合からドラゴンスクリューのバリエーションが増えたようで、今では見慣れたロープから片足出した状態で相手が回れないのにドラスクとか、寝てるから回らないのにドラスクとかツイスト・アンド・シャウトもやってました。

 

ドラゴンスクリューの切れ味では武藤敬司選手には敵わないので、相手の状態を変えて繰り出すというのは素晴らしい閃きです。

 

今よりヒザの調子が良いんでしょう、スリング・ブレードもバンバン仕掛けます。

 

考えてみると棚橋選手の技はクルクル回るのが多いですね。これがチャラさにマッチして、生粋の新日ファンとしてはなかなか受け入れられなかったのかもと思っちゃいました。

 

ドラスクのバリエーションが増えたということは、この辺りからヒザ攻めを中心とした試合運びがスタートしたのかも知れません。

 

やはりそれは今ほど徹底されておらず、現在の棚橋選手は確実にこの時よりバージョンアップしているのがわかりました。

 

悪い試合ではなかったのですが、やっぱり永田選手の試合がボクには合わないのか、盛り上がれませんでした。

 

いったん嫌ってしまったらなかなか良いところ見出せないのは良くないことです。反省します。

 

それではまた。

ありがとう!


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