全てはプロレスである!

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プロレスについての持論を展開しつつ、時々脱線するブログです。プロレスを知らない人でもわかるように心がけます。

蝶野正洋の貫禄勝ち:2002.8.11 G1 CLIMAX 蝶野正洋 vs 高山善廣 観戦記

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

 

昨日、高橋ヒロム選手のドキュメンタリーを観た話を書きました。

www.loca-neo.com

その中で、ヒロム選手がプロレスラーになろうと思ったきっかけの試合の話が出てきました。

 

それが今回観戦しましたこの試合です。

蝶野正洋 vs 高山善廣

出典:新日本プロレスワールド

2000年代なので、ボクは観たことがない試合でした。

 

一体この試合のどこにヒロム選手が惹かれたのかを探しながら観ました。

エースは高山善廣

今回もまずはどういうシチュエーションで試合が組まれたのかを実況アナや解説陣のお話から汲み取っていきます。

 

この試合はこの年のG1の優勝決定戦なのです。この時は全12選手を2ブロックに分けて優勝を争うという、現在からするとずいぶん選手が厳選されています。

 

ボクは第1回をリアルタイムで知っている世代なので、多くてもこれくらいの人数で開催するのがベストだと思っていますから、これぞG1って感じだったのかな〜と想像しています。

 

全7大会開催されたそうですが、そのうち4大会で高山選手がメインを張っているということでした。高山選手本人も自分のことを「臨時エース」と称していたそうですが、まぎれもなくこれはエースです。

 

きっと当時のIWGPヘビー級チャンピオンだった永田選手も同じ数だけメインを張っているとは思うんですが、フリーの選手がこれだけ重宝がれているというのは新日的には異常事態です。

 

このG1に出ていた棚橋弘至選手からすればこの状況は悔しかったんじゃないでしょうか。

 

それだけ高山選手がいい試合をしてくれるという信用があったんでしょう。

 

外敵が暴れて決勝戦に駒を進めたということは、最後は新日側が何が何でも勝たないとカッコがつかないわけですから、試合結果を知らずに観始めたんですが、十中八九蝶野選手が勝つだろうと思っていました。

 

問題は、このいろんな意味で強い外敵を力でねじ伏せるというような勝ち方ができるかどうかです。

 

新日最後の希望である蝶野選手は果たして見事に外敵を粉砕したのでしょうか。

下半身が不安定な高山

まず高山選手に注目してみますと、解説のどなたかもおっしゃっていたのですが、ちょっと緊張しているんでしょうか、序盤から中盤にかけて浮足立っているというか、下半身が不安定な動きを見せてました。

 

サッカーボールキックにしても、エルボーにしても腰が入っていないので、あんなにデカいのに全然迫力がありません。

 

この感じでよくもここまでの3大会でメインが張れたもんだと思わせるくらいヘタクソに見えました。

 

前にも書きましたが、ボクはそんなに高山選手の試合を観てないのですが、高山選手が良かったな〜と思わせる試合はありません。無駄に体がデカいだけで全然活かせてないイメージがあります。

 

体を活かしてるのはリングインの時にトップロープをまたぐときだけかな?って思ってました。

 

さすがにこの時はメインを任されているので、そんなことはないだろうと思いながら観ていたのですが、序盤から中盤が不安定だったので、印象通りだなと最初は思いました。

 

尻上がりに良くなってきたので、見た目よりもずっと繊細な人なのかも知れないという印象も受けました。

 

これじゃあ「強い外敵を粉砕して新日を守った蝶野選手」という感じにならないかなと不安になりましたが終盤に持ち直したので良かったです。

蝶野の貫禄勝ち

かたや蝶野選手は終始余裕でしたね。最初から最後まで完全に蝶野選手のペースで試合が展開してました。

 

終盤になってやっと高山選手のエンジンがかかってきて、攻撃に重みが出てきても全部受け流してるように見えました。高山選手的には厳しい攻撃を繰り出してはいるんでしょうけど、暖簾に腕押しでした。

 

もちろん、試合中ダウンして動けなくなったりもしているので、さすがにノーダメージってことはないにしても、そのほとんどは昔からやってる得意の「死んだふり」でしょう。

 

完全なる蝶野選手の横綱相撲。危なげなく勝ってしまいました。

 

とはいえ、ちょっと盛り上がりに欠けるかな〜とは思いました。このシチュエーションならもっと高山選手に攻め込まれて欲しかったです。

 

蝶野選手はたしか首に爆弾を抱えているので、ジャーマンを何発ももらったり、ハイキックをたくさん受けたりってことは出来なかったと思いますから、どうしても高山選手はニーリフト中心の攻撃しか選択余地がなかったんじゃないでしょうか。

 

かといって、首から下への打撃では蝶野選手に決定的なダメージを与えることが出来そうな気がしません。そう考えるとこれが目いっぱいの試合展開なのかな〜と思います。

 

そんなコンディションの蝶野選手の優勝させるしか手がなかったということでしょうか。新日の苦しさが見えたように思います。

 

ただ、蝶野選手の得意の死んだふりは、散々見てるからこりゃ全然効いてねぇと思えてしまったのですが、これを知らない人が見た場合、こんなにジャカスカ蹴られて大丈夫なのか?と思ったかも知れません。

 

きっとその1人がヒロム選手だったんじゃないでしょうか。プロレスラーの超人っぷりにシビレたんじゃないでしょうか。

 

蝶野選手は受けるのが上手いのに、爆弾を抱えているので何でもござれというわけには行かないというのが不幸です。

 

攻撃においても打撃は体重を乗せるのが本当に上手いので、ただの前蹴りでしかないヤクザキックがフィニッシュに足り得る説得力を帯びていますが、この試合では高山選手がデカいので投げ技も使えず、攻め手が実に地味になってしまったのも不幸でした。

 

本当は、外敵を打ち倒すのは天山広吉選手や棚橋選手であるべきだったんでしょうけど、G1というのはそれまでの1年間、パッとした活躍ができなかった人が優勝するような大会でしたから、久しぶりの夏男復活で盛り上がると踏んだんでしょうね。

 

この辺りから新日は暗黒時代に突入していくと思うんですが、この時はこの時なりの最適解を導き出した結果がこの試合なので、暗黒時代に突入するのは避けられない状況だったのかなと思えて、ちょっと悲しくなりました。

 

いろいろ間違いも犯していたとは思いますが、間違ってなくても上手く行かないのが暗黒時代なんでしょう。

 

逆に黄金時代は何やっても当たるんでしょうね。

 

ただ、この試合によって一人の天才レスラー「高橋ヒロム」が誕生するきっかけになっているのですから、この試合がスベったわけではないのです。

 

18年経った今、ここで撒かれた種が花開いたということですから、いい試合だったということです。

 

高橋ヒロム選手のドキュメンタリーを観た後に是非この試合もご覧ください。

 

それではまた。

ありがとう!


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