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リミッターかかり過ぎなタイトルマッチ:2005.3.26 IWGPヘビー級選手権試合 小島聡 vs 中邑真輔 観戦記

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

 

今回はNJPW Togetherのカテゴリーにあってボクが観たことがない試合の観戦記です。

IWGPヘビー級選手権試合:小島聡 vs 中邑真輔

出典:新日本プロレスワールド

IWGPヘビー級選手権試合、小島聡 vs 中邑真輔の感想を書きます。

外敵・小島聡

IWGPヘビーと三冠ヘビーのダブルタイトルマッチだった天山広吉 vs 小島聡は観た記憶があります。

 

この試合はそれを受けて、全日からIWGPヘビーを取り戻すというシチュエーションです。

 

さてこの試合のきっかけになったダブルタイトルマッチでは、天山選手がもうあと少しで時間切れドローという状況で脱水症状に陥ってしまい、試合続行不可能になりました。

 

戸惑いながら四冠王になってしまった小島選手の姿をなんとなく覚えています。

 

あの試合でいちばんキツかったのは天山選手でしょう。

 

60分フルタイムドローをするだけの体力はあると自信もあったでしょうし、かつての全日とはすっかり違う団体になってしまったとは言え、結果的にず〜っとライバル団体だった全日にIWGPを流出させてしまった事実、心身ともにかなりキツかったことは想像に難くありません。

 

そして小島選手もまたしんどかったはずです。

 

プロレスが好きで、新日に入門したのに新日は総合にすり寄っていきました。格闘技経験のない小島選手にとってその流れは受け入れがたいものだったでしょう。

 

そこで仕方なく普通にプロレスが出来る全日に移籍したんでしょう。そのときには、憧れたIWGPヘビーのことは諦めたはずです。

 

でも三冠王者になったところでIWGPヘビー王者とのダブルタイトルマッチ。

 

しかも相手はかつての同期、天山選手。きっと歴史に残る名勝負を残そうとか、60分使ってプロレスの素晴らしさを伝えようとか思って、張り切っていたはずです。

 

若手の頃から鎬を削ってきた天山選手と日本最高峰のタイトルを懸けて闘うなんて最高じゃないかと、テンションも上がったでしょう。

 

ところがアクシデント。憧れのIWGPヘビーのベルトを手に入れても素直に喜べなかったはずです。

 

このことにより小島選手は新日ファンにとっては最大の敵になったのです。新日を捨てて出て行ったのにIWGPヘビーまで戴冠したわけですから。

 

でも、こんな試合で腰にベルトを巻いたら天山選手に失礼だと思ったんじゃないでしょうか。

 

後年、小島選手がせっかくIWGPヘビーチャンピオンになったのに腰に巻かなかったことを後悔してるようなことを何か読んだことがありますが、あんな状態じゃとても巻けなかったんでしょうね。

 

それがベルトを放り投げてしまうという行為になったんじゃないかと思います。

 

しかしそれを観て、ウチの至宝をぞんざいに扱いやがってとカチーンと来たのが中邑選手なのです。

 

おおかたボクの想像で書いちゃいましたが、多分こんなシチュエーションの試合なんだと思います。

 

最近のtwitterからうかがえる小島選手の人柄から察するに、新日ファンのヒートを買う外敵というポジションはかなりしんどかったような気がします。

 

トップを張っていたレスラーとは思えないほどメンタルの弱さが伝わってきますから、この状況は小島選手の能力を100%発揮するものではありません。

 

それでも強くて悪くて怖い他団体の選手を演じなければいけないのですから、キツかったでしょう。

 

でも、この試合ではなんとか明るさを封印して、中邑選手と戦っています。

つまらない中邑

そんな小嶋選手からIWGPヘビーを奪い返すために出て来た中邑選手。

 

コスチュームを見ればひと目で新日の選手であることがわかる出で立ちですが、この時の中邑選手はリミッターがかかり過ぎてて実にツマラン選手でした。

 

後にLLPWの旗揚げメンバーが空で言えてしまうほどのプロレスファンであることが周知になりましたが、この時はイケメン長身でアマチュアレスリングをベースにした総合に適応出来る次世代のエースとして売り出し中の選手です。

 

勢い余ってIWGPヘビーチャンピオンにもなってしまいました。

 

きっとこんなプロレスがやりたくてプロレスラーになったんじゃないんでしょう。でも、総合で結果が出ないプロレスラーのせいで、プロレスラーは弱いとされてしまうのはガマンならなかったでしょう。

 

プロレスラーにはちゃんと強い奴がいることも証明したいと総合のリングに出て行ったと思います。

 

しかし結果を出しちゃったおかげで、プロレスのリングでも、求められるのは総合風味の闘い。純プロレスである小島選手とはプロレスらしい試合をしたいと考えていたかもしれません。

 

だから、総合ではないけどプロレスにしちゃあ派手さのない中途半端な闘い方をしているように見えました。

 

もっと総合寄りに振り切っても良かったかも知れませんが、もしかしたら小島選手が対応出来なかったかもしれませんから、それも出来なかったんでしょうね。

 

この時の中邑選手をこんな使い方して、よくダメにならなかったものだと思います。才能を潰しかねない試合を長らく強いていたわけですから。

 

自我を解放できて本当に良かったなと思います。

小島らしさってなんだろ?

解説のGK金沢さんは、小島選手のことを名勝負製造機と呼んでいるので、この時期の小島選手は良い試合を量産していたんでしょう。

 

ただこの試合を見る限りでは、そんな素振りは見受けられません。

 

何より『小島聡』がほとんど出てないんだから、面白くなりようがありません。

 

もちろん、全日の代表として全日を背負って出てきたということもあるでしょうが、あまりに『小島聡』を犠牲にしているように思えました。

 

足攻めは武藤敬司選手のモノマネ、ストレッチプラムやジャンピングハイキックは川田利明さんのモノマネ、ローリングエルボーは三沢光晴さんのモノマネ。

 

しかもいずれも劣化コピー。

 

外敵というキャラを乗っけられているので「行っちゃうぞバカヤロー」もなし。

 

腕に攻撃をもらっていたせいもあって、現在でも一撃必殺のウエスタン・ラリアットは計3発繰り出しながらも、いずれもキックアウトされてしまいます。

 

ボクは結果を知らずにこの試合を観ていたのですが、どちらが勝っても次にIWGPヘビーに挑戦するのは天山選手だと実況の人が行っていたので、中邑選手の勝ちはないなと悟りました。

 

小島選手が勝つんだろうと思って観てたら60分フルタイムドロー。中邑選手が負けなかったのはなんだかなぁでした。

 

若手のホープまで負けてどうすんだ、新日?というシチュエーションからの天山選手の禊も兼ねての挑戦からの奪還のほうが燃えたろうに。

 

中邑選手は負けられないキャラだったんですね。

 

小島選手が『小島聡』を発揮出来ずに防衛したって、小島選手的にはあんまり嬉しくないでしょうね。

 

IWGPヘビーに敬意を評して腰に巻かなかったのではないでしょうか。さすがに新日生まれ、その価値がよくわかっておられる。

 

選手が能力を発揮出来ないシチュエーションで試合しても、大した試合にはならないことをこの試合は証明したように思いました。

 

こういう部分また暗黒時代ならではでしょうか。

 

もしかしたら、今もボクらの知らないところでその才能を発揮しないまま消えて行ったレスラーもいるかも知れません。

 

ファンは観てるだけなのですが、SNSがあるので上手にいじることで才能が開花するかも知れません。

 

全てのレスラーの才能を開花させてもっとプロレスを楽しむために、レスラーに絡む人はよ〜く考えて絡んで下さいね。

 

そんなことを考えさせられた試合でした。

 

それではまた。

ありがとう!


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