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後藤時代の始まりだ!:12.9 WORLD TAG LEAGUE 2018 観戦記 Part3

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

結果は負けてしまいましたが、この試合の主役は間違いなく後藤洋央紀選手です。後藤選手の来年以降の飛躍を大きく期待させる、一皮剥けた姿を見せてくれました。

これまで後藤選手のことはディスってばっかりでした。

www.loca-neo.com

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でも、それは嫌いだからディスっているのではなく、むしろ好きだから、期待が大き過ぎるから、つい厳しくなってしまっていました。そして、ついにこの試合で後藤選手は後藤選手の期待に応えてくれたのです。

後藤さん中心の試合

解説の真壁刀義選手は「後藤選手は何をやってくるかわからない」とか「トンチンカンなことをする」と語っていました。愚直にまっすぐなファイトスタイルは後藤選手の良いところではあるのですが、それは挑戦者であったり、キャリアが浅い選手であれば、それは魅力と映ります。しかし、後藤選手はチャンピオンでしたし、キャリアにおいてもベテランの域に達している選手です。もうそれでは物足りないレベルの選手なのです。

名勝負、好勝負を見せても後藤選手はいつも対戦相手に盛り上げてもらってました。名勝負を作れる体力もテクニックもありながら、相手の作るストーリーに乗っかることでしか試合が作れなかったのです。ところがこの試合の後藤選手は違ってました。

奇しくも実況の田畑祐一アナはこの試合の後藤選手は試合でストーリーを、起承転結を作ってると仰っていました。試合序盤からその傾向がハッキリと見えて、解説陣も口を揃えて、後藤選手の変化を語りました。そう完全にこの試合は後藤選手が中心となって作って行ってました。

後藤選手のフィニッシュはGTRです。相手の首にダメージを与える技です。この技にたどり着くまで、どういう道筋を通ればGTRが活きるかを考えて戦っているような試合運びでした。これをずっと期待していたのです。

後藤洋央紀のグランド卍固め
出典:新日本プロレスリング公式ウェブサイト

更にはこの日、これまでの試合ではあまり見せなかった多彩な技を見せてくれました。このグランド卍もそうです。この写真では腕を攻めてますけど、首に攻撃もしてました。飯伏幸太選手をコーナー上に乗せてからのネックブリーカーもやりました。少しずつ少しずつ首にダメージを重ねていく丁寧さが見えました。

そこにこれまでの後藤選手の持ち味である身体の頑丈さも発揮され、まさに名勝負、後藤選手の今年のベストバウトになったのではないでしょうか。この調子で試合を作っていくことが出来ればいよいよIWGPヘビーが見えてきます。

飯伏さんはいつも通り

かたや飯伏選手はよくも悪くもいつも通りでしたが、途中で「キレる」ムーブがないと盛り上がりに欠けてしまうのは、これからチャンピオンとしてやっていく場合どうなんだろうとちょっと思いました。

飯伏幸太の三角跳びケブラーダ
出典:新日本プロレスリング公式ウェブサイト

三角跳びケブラーダなんて何度も観ているのですが、ホントに素晴らしい跳躍力です。これまでこの一発でプロレスファンを増やしてきたでしょう。 でも、僕はちょっと飽きています。飯伏選手の動きは常に凄いんですけど、それに慣れちゃったんでしょうね。ちょっとやそっとの動きでは満足しなくなっちゃってしまってます。

だから、飯伏選手に求めてしまうのはこういう派手な技や身体能力の高さが垣間見える技ではなく、細かいテクニック、インサイドワーク、駆け引きと言った、この試合で後藤選手が見せた丁寧な試合運びです。技の系統は全然違いますが、飯伏選手もこの試合以前の後藤選手とにてます。しっかり試合を作ってくれる選手と当たるといい試合を展開しますが、そうでないと今ひとつ盛り上がりに欠ける試合をしてしまうという傾向があるように見えます。

次の防衛戦の相手がウィル・オスプレイ選手で、細かい駆け引きの必要としない派手な空中戦が期待される試合なので、それはそれで楽しい試合になるでしょうけども、今後も新日本プロレスで戦っていき、チャンピオンとして存在感をアピールしていくのなら、勢いとか体力に頼らない試合をするようになって欲しいです。

後藤選手にふさわしいフィニッシュ

飯伏選手に少し物足りなさを感じながらも、良い試合だったな〜と思わせてくれたのはフィニッシュまでの流れが美しかったからではないでしょうか。この試合の前に行われたナンバーワン・コンテンダーマッチもそうでしたが、

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お客さんのほとんどがこの試合は飯伏選手が勝つとわかっていたはずです。では、どんな勝ち方を見せてくれるのか。終盤はその一点に注目が集まっていました。結局はGTRが決まるのか(ま、決まらないわけですけど)カミゴェが決まるのかというところです。

上に書いたとおり、後藤選手の売りは頑丈さです。だから、カミゴェがどんなに凄まじい技であったとしても唐突に一発ポ〜ンと当たったくらいでは後藤選手は倒せないだろうと、おそらくみんな思ってます。だから、カミゴェを当てるまでに、こりゃさすがの後藤選手もキックアウトは無理だなと思わせる畳み掛けが必要なのです。

しかもこの試合の前に行われたナンバーワン・コンテンダーマッチではオスプレイ選手が見事な畳み掛けを見せて、タイチ選手を倒しましたから、じゃあ飯伏選手をどんな畳み掛けを見せてくれるんだろ?と期待は高まってました。

結果、ナンバーワン・コンテンダーマッチに勝るとも劣らない見事な畳み掛けでした。決めようとしてもなかなか決まらないという攻防も良いんですが、今回のようなトントンと技が決まってのフィニッシュも良いものです。

まず、後藤選手が流れを変えるために発射する近距離の頭突きにヒザを合わせました。カウンターのカミゴェという感じでした。そこに後藤選手のお株を奪う近距離頭突きを入れます。ここに一発頭突きを挟んだところに飯伏選手のセンスを感じました。

飯伏幸太のカミゴェ
出典:新日本プロレスリング公式ウェブサイト

そして最後はこの正調カミゴェでした。計三発の近距離打撃でないと頑丈な後藤選手は倒せないと見せての勝利は、後藤選手は負けてしまいましたけども決して後藤選手の価値を落とすことのない、美しい勝利でした。後藤選手にふさわしいフィニッシュでありました。

このカードはもっと観たいと思わせる内容でした。これからも組まれていくとは思いますが、ますます面白くなっていくはずです。期待して良いんじゃないでしょうか。

またこの敗戦により、後藤選手はドームのカードに名を連ねないことになってしまいました。一皮むけて、さ、これからというところで、さっそく躓いたようにも思いますが、安心して下さい。春には最前線で活躍していること間違いなしです。今回のような試合が普通にできるようになってさえいれば、いつでもIWGPヘビー王者としてやっていけます。

負けはしましたが、後藤選手の変化に感激した試合でした。これは後藤時代の始まりです。後藤幕府が開くのはすぐそこです。

それではまた。

ありがとう!


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