元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回は新日本プロレスの新シリーズ『バトル・オータム ’22』に行われました『NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント』の感想を書いてまいります。
バトル・オータム ’22
基本的にタイトルが増えることを良しとしない派ですので、今回のTV王座というタイトルが新設されることはあんまり歓迎してなかったです。
アントニオ猪木さんのIWGP構想こそ、新日におけるタイトル在り方の根幹だろうと思っています。
だから、その新日がジャカスカ、タイトルを増やしてどうする?という気持ちになりますし、今後新たにタイトルが増える度に思ってしまうことでしょう。
でもあまりベルトに絡まない選手をエントリーさせるなんて発表がありまして、それなら選手の底上げになるのかなと思い、それなら良いかもな、と思っていたら、出場メンバーがこちら。

あれ?NEVERを争うメンツかな?と思えました。
凱旋した成田蓮選手のためのタイトルになるのなら良いんですけどね。
また、ベルトのデザインもムチャクチャカッコ悪いなと思いました。
新日最高峰のIWGP世界ヘビーがあんなヘンテコなデザインですから、
それよりカッコよくなったらマズいということでこんな感じになったのかも知れませんね。
愚痴りましたが、どうあれ観るだけのオッサンからすれば、試合が楽しかったらそれで良いんですがね。
ということで、10月14日と15日のトーナメント一回戦の感想を書いてまいります。
15分をコッテリ使う金丸
まずは14日のデビッド・フィンレー vs 金丸義信です。
この王座の特徴は15分一本勝負というところで、通常の新日の試合なら、15分過ぎからいよいよエンジンがかかるというのが普通なんです。
ところがこの王座戦においては、最初からエンジン全開で行かないと間に合わないというものでして、時代にマッチしてるように思います。
最近は、映画でも音楽でも飛ばしたり、再生速度を速めて観たり聞いたりする若者が多くなっているそうで
※別に若ぶるつもりではないですが、再生速度を変更できるのを知ってから、動画は再生速度を上げて観ることがボク自身も増えてます。プロレスも速くして観る試合もあります。
何かに割ける時間は、誰しも短くなっているんでしょうね。
しかも、試合時間が短くなったことで、選手もそれまでとは違った闘い方を要求されるわけですから、選手としての幅も広がるように思います。
実際試合を観ると、最初に創設されることを聞いたときよりもかなり印象が良くなってきました。
さて、この試合ですが、この試合によってTV王座戦での闘いというのは、こういう感じですよと我々ファンに提示するような試合だったように思います。
じっくり試合を組み立てていく選手にはちょっと厳しいような感じがしましたが、15分でもじっくり闘う術はあるというのを金丸選手が示していきました。
ヘッドロック、猪木さんのようなフライング・ヘッドシザース、クルック・ヘッドシザース、首四の字固めとつなげて、首四の字に至っては場外に落ちてもなお締め続けるという60分フルタイム戦のような戦術を使ってきました。
そして、我らがフィンレー選手もそんなコッテリとしてテクニックにちゃんと付き合いながらも、終盤に大技を短い時間でバンバンと畳み掛けるという見事な組み立てを見せてくれました。
大阪御堂筋スタナーみたいな感じで入るプリマノクタなんかも出してました。
いきなりの名勝負に、このTV王座、NEVERよりも面白くなるんじゃないかと思っちゃいました。
この際、NEVERも定義しなおしたほうが良いかも知れませんね。
ゼインにお腹いっぱい
次は同じく14日のアレックス・ゼイン vs ザック・セイバーJr.です。
そう言えばこんな選手いたな〜という感じがしたゼイン選手。
このところ新しい外国人のほとんどが素晴らしい選手ばかりなので、スーパージュニアの記憶がずいぶん遠くて薄れていたのですが、また思い出しました。
そうそう、すごい選手だったわゼイン選手って感じでした。
ヘビー級で闘っているザック選手よりも明らかに大きいので、来年のスーパージュニアはさすがに無理なんじゃないでしょうか。
さて試合ですが、この展開はひょっとしてゼイン選手が勝っちゃうんじゃない?と思わせました。
ザック選手は内藤哲也選手に負けたところで、ここから巻き返しを図るというところなのに、こんなところで負けるのは気の毒だけど、ザック選手はタッグのほうでドームに出すことも出来るし、ゼイン選手は人気者だからぜひともドーム大会に出て欲しいから、ここはゼイン選手の勝ちなんだろうななんて考えてました。
すると、時間切れドローが視野に入ってきました。
ドローになったらコイントスになるそうですから、そうなったらやっぱりゼイン選手が勝つんだろうな、と思いました。
ところが残り5秒のところでヒールホールドでザック選手が勝ちました。
ここまで押せ押せで来てゼイン選手が負けちゃうのか〜とちょっとガッカリしてしまいました。
ゼイン選手のほとんどがこの試合に出ていたように思えましたし、特に目新しさはありませんでした。
だから、もうゼイン選手のシングルマッチはお腹いっぱいと言えばいっぱいかなとも思えてきました。
これからは本隊の一員として幅広い選手と絡んで、来年はG1に出て欲しいです。
で、ザック選手が勝ったということは、次はフィンレー vs ザックですね。
いや〜、どっちも好きな選手ですからどっちにも勝って欲しいんですけど、どうしましょうか。
ところで試合前に意気込みを両者が語っていたのですが、ザック選手はそのほとんどを日本語で語ってました。
それがですね、伝説と言われる月亭可朝さんの漫談的でボクのツボでした。
※かつて可朝さんは「ホンマにホンマやで」だけで爆笑をかっさらって高座を終えたという伝説があるのです。その動画があるかとちょっとだけYouTubeで探してみたのですが、見つかりませんでした。わかりにくいたとえになってごめんなさい。
ザック選手の場合は「そうですね、はい、そうですね」だけでほぼ終わらせてました。
ザック選手は実は日本語がペラペラなんじゃないでしょうか。
頑丈=ヘナーレ
次は15日のアーロン・ヘナーレ vs ”キング・オブ・ダークネス”EVILです。
ヘナーレ選手、負けてしまいましたね。
勝っても良いシチュエーションだと思ったのですが、どうして勝てないんでしょうか。
この王座、ヘナーレ選手に丁度いいと思うんですがね。
ヘナーレ選手のようなヤングライオンよりちょっと上に位置する選手がいちばん適任だと思ったんですけどね。
NEVER王者がカール・アンダーソン選手になってしまうと、ヘナーレ選手ではとても戴冠できそうにないです。
他に戴冠の可能性があるのはタッグですけども、ユナイテッド・エンパイアにはジェフ・コブ&グレート-O-カーンというタッグチームがあるからタッグ戦線には参入できません。
このタイトルが丁度いいのにダメというのは、なぜでしょう?
この試合では椅子でぶっ叩かれてもノーダメージという新たな得意技まで出ました。
今までパワー系だけども本物のパワーファイターと並ぶと見劣りし、MMA的な強さを打ち出しても、本物のMMA系の選手と並ぶとやっぱり物足らないし、サングラスは似合わないし、身体も大きくないと、一体どこを売りだしゃあ良いんだろうと、会社も困っていたと思います。
それが椅子が通用しないというのを見つけたのは、今後のヘナーレ選手にとってはかなり大きいことです。
もちろん、椅子の使い手も選ぶことになるでしょう。
それが問題ですが。
今回は椅子で何度もホームランを打ってきたEVIL選手ですから、椅子のコントロールはお手の物。
椅子の名手とのコラボで、ヘナーレ選手は新しいアビリティを発見して、負けてしまいましたが良かったんじゃないでしょうか。
今回はグローブじゃなくテーピングで拳をグルグル巻きにしていましたが、あんまり意味なかったですね。
グローブのほうが拳をケガしにくいでしょうし、見た目もカッコいいと思うんですがね。
それに-O-カーン選手も手をテーピングでグルグル巻きにしててかぶってますし、ね。
ともかくヘナーレ選手が今後プロレス界で一花咲かせるためには、いろんなことを試してみて欲しいです。
EVIL選手は表情が本当に素晴らしい。
小悪党っぷりが見事でした。
YOSHI-HASHIが頼もしい
最後はYOSHI-HASHI vs ジェフ・コブです。
普通はコブ選手の勝ちなんでしょうけど、このところのYOSHI-HASHI選手の充実ぶりと、現在YOSHI-HASHI選手が連敗中と聞くと、これは勝つだろうな、と多くの方が予想したんじゃないでしょうか。
そこで、あのコブ選手に勝つにはどういう方法があるだろう?と考えを巡らせます。
YOSHI-HASHI選手はかつて、ナゼか急にケニー・オメガ選手やマイケル・エルガン選手から、コブ選手からの説得力ゼロのしっかり勝ちというのはありえます。
ただ、かつての全方向にダメなYOSHI-HASHI選手ではありませんし、無理に持ち上げる必要もありません。
むしろ現状で説得力ゼロの勝ち方をするのなら、またYOSHI-HASHI選手が暗黒期に逆戻りすることになるでしょう。
勝ってもいいけど、勝ち方はヒジョ〜に大事になってきます。
そこで出したことは「業」でした。
カルマが日本語で業ですから、カルマと業は同じなんです。
そして「業」は「カルマ」と同じ入り方をします。
表と裏の関係ですね。
YOSHI-HASHI選手が「カルマ」を経て「業」を手に入れたことで、シングルマッチでの戦績は劇的に良くなるでしょう。
来年のG1では冗談抜きで優勝戦線に最後まで絡むように思います。
なんなら後藤洋央紀選手のよりも期待できます。
この「業」という技を手に入れたことはYOSHI-HASHI選手のレスラー人生を大きく左右すると思います。
今回の場合、コブ選手がまたしても膝を痛めてしまったので、そこに攻撃を集中させてしつこく絞ってタップアウトというのもあったかと思いますが、今回はヒザに固執せずに「業」を選択して正解だと思いました。
これが出来るというところにYOSHI-HASHI選手は本当の本当に一皮むけたんだな、と思いました。
次はEVIL戦ですが、問題なく勝つと思います。
優勝まで行くかどうか、ちょっと微妙なラインかな〜とは思いますが、負けたとしても悪い印象を残して負けることはないんじゃないかと思わせる試合でした。
前にも書きましたが、本当に頼もしい選手になりました。
それではまた。
ありがとう!